HSPの方からの生きづらさに関するお悩み相談Q&A【vol.1】
HSPとは、生まれつき5人に1人は当てはまると言われる、繊細で敏感な気質の人を指します。(HSPの詳しい解説は、こちらからご覧ください。)
そして、HSPの人は生まれつきの気質がゆえに、”生きづらさ”を感じやすいといわれています。
私は以前より、質問箱を通じて、HSPの方から生きづらさに関するお悩み相談を募っております。
今回は、これまで寄せられた生きづらさに関する質問とその回答を、QA方式でまとめていきます。
同様の悩みを抱える方もいらっしゃる方へ、以下の目次から、ご自身に近いお悩みの部分をご覧いただければと思います。
なお、これまで寄せられた相談数が多数なことから、複数にまとめて記事にしていければと思いますので、よろしくお願いいたします。
この記事の目次
お仕事に関するお悩み
(1)自分の意見が主張するのが怖いです
【ぽん乃助(私)の回答】
一番難しいシチュエーションだと思います。
私も、反対意見をぶつけるのは非常に苦手でした。だけど、3つのことを留意すると、相手に嫌悪感を与えずに自分の意見を言えるようになりました。
①相手の主張は最後まで聞くことです。自分の反対意見はいったん置き、相手の目を見ながら、聞きましょう。そして、必ず相手の意見に対しては、「そういう考え方もありますね…」という感じで、共感を示しましょう。 ②反対意見を主張するときは「絶対」という言葉を使わないことです。「絶対」という言葉を使うと、相手を感情的にさせてしまう可能性があるからです。なので、「私は〇〇という考え方もあると思うんですが…」という感じで、相手の考え方も肯定しつつも、自分の意見も提案していくというイメージだと、相手も聞いてくれる可能性が高まります。 ③複数人の打ち合わせの時は、相手の主張が終わって間が空いたら、その直後に自分の意見を主張することです。このスピード感がとても大事で、他の人に意見をされてしまうと、どんどん自分の意見が言いづらくなって、不安やプレッシャーが大きくなっていきます。なので、相手の主張はきちんと聞くけれども、終わったらすかさず自分の意見をぶつける。これが大事だと思っています。 |
そもそも議論というものは、みんなの意見をぶつけて、そのうえで一つの意見を作り上げていく作業です。
なので、自分の意見を貫くという風に考えるのではなく、一つの意見をみんなで作り上げていくというイメージを持つと、自分の意見を言える心の余裕が持てるのではないかと思います!
※以前、相手にうまく意見を伝えるための方法について、動画にまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のYouTubeリンクからご覧ください。
(2)職場で気を遣いすぎてしまいます
【ぽん乃助(私)の回答】
はじめまして。自分の個性が分かるってだけでも安心しますよね。
ご質問の件ですが、文面からもお辛いのが伝わってきます。
仕事のお悩みと恋愛のお悩みの2つに分けてご説明しますね。
<仕事のお悩み> 仕事のお悩みの件は、私自身も周囲に気を遣いすぎてしまうということは、よくあります。 なので、私は時よりドライな一面を作るようにします。 例えば、メールは丁寧すぎる返信をやめたり(あっさりした連絡をしたり)するようにしました。 また、仕事と私生活で切り替えることを意識するようにしました。こうすることで、私は幾分楽になりました。 私の今の上司は、Theパワハラ上司ではありますが、これでメンタルは割と保たれています。(暖簾のように受け流せるようなイメージで過ごすようにしています。)
<恋愛のお悩み> 恋愛の悩みの件も、よくわかります。私も昔は、失恋でのダメージは大きかったです。 だけど、「去る者追わず」ということを意識したり、恋愛以外の活動をしたりすることで、恋愛なしでも生きれるようになりました。 多分、こういう何にも依存しない自分が出来上がってからはじめて、良い恋愛ができるんじゃないかと思います。 |
※以前、気を遣いすぎてしまうHSPの方に向けて、本ブログで記事をまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のリンクからご覧ください。
気を遣いすぎて疲れるHSPの人がドライな一面を持つ方法とは?
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人間関係に関するお悩み
(1)友だちや恋人ができず孤独が怖いです
【ぽん乃助(私)の回答】
幸せかどうかは、友達が多いとか、結婚しているとか、そういうことではなくて、その人次第なんですよね。
言い換えると、同じ状況に置かれても幸せかどうかは、その人の幸せを感じる力によって変わってきます。
私は以前、恋愛や友だち抜きでは精神が安定しないでいました。
その一番の理由は、他人と比較していたからなんです。
つまり、恋愛している人や友だちがたくさんいる人が幸せに見えていて、その人たちと比べると、自分が不幸せに見えたんです。
ただ、おそらく、他人と比べて幸せを感じるようでは、絶対に幸せになれないと思うのです。
幸せは、主観的にしか感じられないと思うのです。
本題に戻すと、私が一人でも良いと思えるようになったのは、他人と自分をあまり比べるようにしなくなったことです。
そして、その一つの要因が、「自分がやりたいこと」を見つけたことです。
暇という時間は色々と悩みの時間を増やしてしまいます。
私は、ブログ活動やTwitter、YouTubeなど、他人のためになるかもしれないこと(自分がやりたいと思えること)に時間を費やしていたら、悩む時間がなくなりました。
また、私は人間関係においても、他人に好かれようとする(何とか相手に気に入られようとする)というスタイルもやめました。
「来るもの拒まず、去る者追わず」のスタイルです。
そうこうしていたら、一人でいることも苦じゃなくなりましたし、逆に人も寄ってくるようになりました。
まとめると、私は、「色々なこだわりを捨てて、捨てずに残ったこだわりを徹底的に追求した」という感じですね。
これで、幸せな気持ちが安定するようになりました。
あと、これは全く関係ないですが、「食べ物が美味しい」とか「文字を書いてて楽しい」とか、今この瞬間の幸せを感じるように意識すると、不幸感は和らぎます。
ただ、あくまで、これは私の意見(結構とがった意見だと思います。笑)ですので、いろんな方の意見を聞いてみて、色々と実践に移してみると良いと思います!
※以前、幸せを感じづらい方に向けて、本ブログで記事をまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のリンクからご覧ください。
(2)友だちや恋人との距離感がうまくはかれません
【ぽん乃助(私)の回答】
私も、何とか好かれようと、無理にテンションを上げて、失敗した経験はよくあります。
あくまで、私の経験をもとにした術なので、話半分に聞いていただければと思います。
私にとって、今本当に仲が良い友人って、特に仲良くなろうと思って付き合いはじめた人ではありません。
逆に言えば、仲良くなろうと思って付き合い始めた人は、今においては全員、疎遠状態になっています。
なので、私は失敗経験を踏まえて、仲良くなろうと思って相手に接することをやめました。
そして、一つ言えるのは、あなたの失敗経験は必ず今後の糧になります。
なぜなら、失敗することで、他人との適切の距離を学ぶことができるからです。
失敗は、全くもって無駄じゃありません。
本当に極論になってしまいますが、「私は最終的にひとりぼっちでもいいや」ぐらいの感覚で生きています。
昔は恋愛に依存していたこともありましたが…今ではそれが嘘のようです。
仕事やブログ・Twitter活動など、自分にとって本当に大切なこと(やりたいこと)を見つけることで、人間関係の寂しさというのが、あまり感じなくなってきました。
あくまで、私の意見ですが、「来るもの拒まず去るもの追わず」を徹底したら、本当に楽になりました。
ただ、個人差があると思いますので、いろんな方に話を聞いてみると良いと思います。
そして、ご自身に合った考え方が見つかれば、真似してみると良いと思います!
※こうした人間関係の悩みを抱える方は著書『嫌われる勇気』が非常に参考になります。以前に動画で10分程度に要約したことがありますので、気になる方はぜひ、以下のYouTubeリンクからご覧ください。
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疲れやすさ・敏感さに関するお悩み
(1)感情のコントロールが難しいです
【ぽん乃助(私)の回答】
感情のコントロールって本当に難しいですよね。
特にHSP気質だと、色んなものが感情に触れてしまいますよね。
私は、繊細な部分と敏感な部分を分けて対処するようにしています。
<繊細な部分> どうしても人付き合いで、感情がコントロールしづらくなりますよね。 例えば、嫌なことを言われたり怒られたりしたら、心がぐんと沈んだまま何も言えなかったりしますよね。 私は人付き合いで嫌なことがあったときは、必ずひと呼吸を入れるようにしています。 また、自分の置かれている状況を、第三者目線で実況したりするときもあります。 そうすると、客観的になることができて、気持ちを冷静に保つことができます。 <敏感な部分> 極力いやな刺激から避けることです。 例えば、仕事中はブルーライトカット眼鏡をつけていたり、通勤中はノイズキャンセリングイヤホンをつけたりといった工夫をしています。 また、仕事の昼休みは極力一人で過ごすようにするなど、本当の自分に戻れる場所を作るようにしています。 |
いずれにしても、感情をコントロールするためには、①自分を客観的に見られるようにする・②自分を休める(本来の自分に戻れる)場所を作るの2点が鍵になると思います!
ただ、あくまで私の意見なので、いろんな方の意見も参考にしながら、自分に合った方法を探してみてくださいね!
※以前、自分を休める(本来の自分に戻れる)場所を作ることについて、本ブログで記事をまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のリンクからご覧ください。
生まれつきの気質や性格を乗り越えるために必要なたった一つのこと
(2)音や光に敏感で色んなことが気になってしまいます
【ぽん乃助(私)の回答】
対応は2通りあると思います。
①キョロキョロしてしまうこと自体を「仕方ない」と受け入れてみることも大事です。実際、はじめましての人がキョロキョロしてても、私は「緊張してるのかな?」くらいにしか思わないですし、案外他の人から見たら、変だと思わないものですよ。 ②頑張って心を落ち着かせることですね。例えば、腹を膨らせたままを維持しながら深呼吸してみてください(IAP呼吸法と呼ばれるものです)。そして、吸う時間よりも吐く時間を長めにとってみてください。これで案外、落ち着けたりするものですよ。 |
ちなみに、平日はブルーライトカット眼鏡を使っていますが、視覚の刺激がすごく減るのでおすすめですよ!
※「そもそもHSPはなぜ敏感なのか?」ということついて、本ブログで記事をまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のリンクからご覧ください。
HSPの人はなぜ繊細で敏感なのか?新しい研究やよくある誤解も
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就職活動・転職活動に関するお悩み
(1)就職活動が不安です(HSPとうつ病について)
【ぽん乃助(私)の回答】
勇気を出して、質問をいただき、ありがとうございます。
うつ病は、本当にしんどいですよね。
私の経験ではありますが、一つ言えるのは、焦ることが一番心に毒になります。
ゆっくり前向きに、できそうなことから、行動を少しずつ変えていくことが大事だと思っています。
「就活をしないといけない。就活はうまくいかないといけない。」という認識は、当時は私も強かったですが、そういう気持ちが強ければ強いほど、就活試験に落ちたらショックが大きくなりますし、会社に入ってからの生活の変化で心の負担が大きくなったりします。(私の実体験です…。)
実際、私の知人で就活がうまくいかなかった人はたくさんいましたが、今は働きながら楽しそうに生活している人が多いです。
だから、「就活がうまくいかなければダメだ…」という気持ちこそが、心に負担をかけていたりします。
なので、マイペースに就活をしながら。もし、うまくいかなければ、出来る範囲でアルバイトをしながら生活をしていくということも視野に入れながら、過ごしていくとよいのではないかと思います。
「できる範囲」で頑張って、前向きに過ごすことが、とにかく大事だと思っています。
無理したり、焦ったりすると、うつ病の時は本当に逆効果になります。
うつ病の時って、どうしても過去も未来も暗く見えてしまいますよね。
でも、私はうつ病から学べたことも多いですし、うつ病を抜けた後は暗く見えていた過去や未来も、少しは明るく見えるようになりました。
なので、大丈夫です。人生は長いです。一回の失敗で、生活が崩壊することはありません。
ゆっくりと、そしてできる範囲で前向きに生きることが大事だと思います。
そして、最後にHSPということについて。
ここには、とらわれすぎないことも大事です。
著書を読んで、「自分はこういう傾向あるよね」「こういうことをすれば生きづらさを改善できるかも」ぐらいの認識で大丈夫です。
人間の個性は、HSPの一言で片づけられないくらい複雑ですから、あなたには誰にも持っていない長所は必ずあります。
不安から脱却するためには、色々と方法はありますが、一番メジャーなのは深呼吸です。
過去も未来も考えずに、深呼吸をしてみましょう。
息を吐く時間のほうを長くするイメージです。
そうすると、気持ちが少し軽くなれると思います。
私は、あなたを応援しています。
※以前に「うつ病になりやすい10の考え方の特徴」について、動画にまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のYouTubeリンクからご覧ください。
(2)転職活動が不安です
【ぽん乃助(私)の回答】
夢に向かって勉強されていて、素晴らしいですね。大変、お疲れさまです。
人生の選択をするにあたって、「自分がHSPだから」とか「内向型だから」とかは、関係ないと思います。
転職歴については、正直に言うのもよしですし、言わなくてもいいと思いますし、自分が後から後悔しない選択をした方が良いのではないかと考えます。
それと、「合格しなければいけない」と気負いすぎる必要はないと思います。
人生はうまくいかないことだらけなので、小さな喜びをいかに噛みしめられるかが、自己肯定感をほどよく高められるコツだと思います。
なので、文面からは入り組んだ不安な気持ちを感じますが、不安になりすぎる必要はなくて、目の前のことを一生懸命集中することが、なによりも大事だと思います!
※「人生の選択にあたってHSPや内向型を気にしすぎる必要がない」というのは、自分にとって本当に大切なことのためには、人は性格を変えることができるからです。本ブログで記事をまとめたことがありますので、気になる方はぜひ、以下のリンクからご覧ください。
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おわりに
今回は、今まで寄せられたお悩み相談をQA形式でまとめてみました。
こうしてみると、HSPの方は繊細で敏感な気質という意味では共通しているものの、お悩みの内容は人によって違うものだと再実感しました。
ただ、もしかすると、本ブログを見ている皆さまとお悩みが共通している部分があるかもしれないと思い、カテゴリ分けをしてまとめてきました。
これまで寄せられた質問は、まだまだありますので、定期的にお悩みQAをまとめていければと思っています。
また、内容的にセンシティブで返信ができない場合もありますが、寄せられたお悩みには基本的には回答しておりますので、相談したい方は下記URLより、お悩みを寄せていただければと思います。(場合によっては、YouTubeのほうでまとめて回答するかもしれません。)
最近、直接お悩み相談をしたいという声もいただいており、HSPの方といってもお悩みは人によって違うということもあるので、ブログやTwitter、YouTubeで皆さまのお悩み解決をしていくことに限界を感じており、最近は産業カウンセラーの資格(民間のカウンセリング資格の中でも有名な資格)を勉強中です。
半年間、頑張ります! pic.twitter.com/NlJpFPwCjk
— ぽん乃助@心理学×HSP働き方戦略(ブロガー&Vtuber) (@suke_of_pon) May 2, 2020
結構、がっつりな資格プログラムで、半年間のスクーリングで日曜日がなくなる…といったような、社会人にとっては少し厳しい内容ですが、ガッツリと鍛えてまいります。
資格取得後は、一人ひとりのお悩みにしっかりと相談が乗れるように、カウンセリングのサービスもはじめていければと思っています。
ということで、今回はこの辺で終えたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また次回も、よろしくお願いいたします!
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