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HSP働き方戦略室|明日から使える処方箋をあなたに。

生きづらさを感じる人は他人の嫌がらせを簡単に許していませんか?

私(ぽん乃助)
今回は、人間関係で生きづらさを感じる人の理由を考察してみたいと思います。

 

 「生きづらさ」をテーマとしているこのブログを見ている方の中には、人間関係で悩みを抱えやすい人も少なくないのではないでしょうか。

 最近の漫画やアニメは、「生きづらさ」をテーマとする作品も多くなってきた中で、生きづらい人に共通する思考が見えてきた気がします。

 それは、「生きづらいと感じている人は、他人の嫌がらせを簡単に許していませんか?」ということです。

 科学的には「嫌いな人は許した方が自己肯定感が高まる」と言われることが多いため、ある意味、科学的には逆行的な主張かもしれません。

 だけど、「他人を簡単に許すこと」に慣れてしまっている人ほど、人間関係で悔しさや苦しさを募らせている人が多いのではないか…と、最近は思うようになりました。

 私自身もこれまで、「他人を簡単に許すこと」に慣れていたからこそ、人間関係に「生きづらさ」を感じることが多かったのではないかと思っています。

 今回は、最近の漫画やアニメで学んだこと、そして私自身のいじめ・パワハラ経験を踏まえて、人間関係でのトラウマを乗り越える方法を考えていきたいと思います。

(*)動画版も作成していますので、記事を読むのが大変な方は、以下YouTubeよりご覧いただければと思います!




 

相手を許すことであなたは本当に納得している?

 他人の言動を大目に見ることができる人は、「寛容的な人」と称され、肯定的に捉えられることが多いです。

 科学的にも「他人を許す」ということは、結果的にプラスにつながると言われています。

「許すこと」の大切さを裏付けるトリニティ大学のウォーレイスらの研究があります。

実験では、153人の学生を対象に行われ、「自分に起こったことと捉えてお考えください」と注文をつけたうえで、以下のシナリオを読んでもらいました。

 

「あなたは大学生で、自分の目標を達成するためにのめり込みすぎてまわりが見えなくなってしまいました。傷つけるつもりはなかったのですが、結果的に大学の友人たちにかなりひどいことをしてしまいました。その後、友人たちに謝罪の手紙を送りました。その2週間後、それらの友人のうちの1人を選び、その人にどうしても再び危害を加えなければいけない事情ができてしまいました。その折、風の噂でほかの人はあなたのことを許さなかったけれど、ある友人だけは許してくれていたと聞きました。あなたは、許してくれた友人と許してくれなかった友人のどちらに危害を加えることを選びますか?」

 

読了後、被験者である学生たちに質問紙調査を行った結果、86パーセントの人が、「自分のことを許してくれなかった人に再び危害を加える」ことを選んだそうです。

危害を加えた側も、自分の行いを被験者に許してもらえるなら、その被害者に対してだけは再び攻撃することを避ける傾向があるというのです。

また、ウォーレイスらの別の実験では、被害者に許してもらうと、加害者が後悔する傾向が高くなることもわかりました。

引用:堀田秀吾(2020)『図解ストレス解消大全』SBクリエイティブ株式会社

 

 ただ、私は「許すこと」について、この実験とは少し違う目線で考えなければいけないと思っています。

 この実験では、傷つけた人(加害者)の目線で、「許すこと」の意味を考えています。

 一方で、傷つけられた人(被害者)の目線に立った場合、傷つけた人(加害者)を許すことで、心の平穏を取り戻せるのでしょうか?

 私は、以前にこんなツイートをしました。

 もちろん、相手を本心から許しきれているのであれば、それは良いことなのかもしれません。

 だけど、本当は納得していないけど相手を中途半端に許してしまっていて、その蓄積が「生きづらさ」につながっている人も多い気がするのです。

 

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生きづらさを感じる人は他人の嫌がらせを簡単に許していませんか?

(1)「相手を簡単に許さないこと」の大切さ

 最近、「生きづらさ」をテーマとした漫画やアニメが増えてきました。(文学作品もそういう傾向にあるのかもしれません。)

 そして、それらの作品を見ていて共通すると思うのは、「相手を許すことで、本当に自分は納得しているのか?」という問いかけです。

 今年話題となった漫画『水は海に向かって流れる』では、10年前(高校生のとき)に不倫で居なくなってしまった大好きだった母親と、どのように決別するのかということが一つのテーマとなっています。

 

 そんな母への思いとして、次のセリフがありました。

怒ってもどうしょもないことばっかりだけど

怒らないのは許してるのと同じよ

※『水は海に向かって流れる』3巻より

 他人から傷つけられた思い出は、忘れることは難しいです。

 そのため、相手を許すことで、相手は胸のつっかえ(罪悪感)が薄れたとしても、傷つけられた方は納得するのは難しいこともあります。

 その一方で、「中途半端に相手を許すくらいなら、自分が今でも怒り続けているという姿勢を見せることの方が、自分の納得につながるのではないか?」という問いを、私はこの漫画のセリフから突き付けられたように思いました。

 本当は、こうした悪い記憶は、相手の頭からも自分の頭からも、真っさらに消せたら一番良いのかもしれません。

 しかし、本心では怒っているのに納得したふりをして相手を中途半端に許してしまうと、結果的には人間関係のトラウマにつながってしまうのではないかと思います。

 それこそが、人間関係で抱える苦しさや悔しさと言った、「生きづらさ」というものではないかと思うのです。

 

(2)「怒りの気持ちを誰かに知ってもらうこと」の大切さ

 この漫画では、「相手を簡単に許さないこと」だけでなく、もう一つ大事なことが語られていました。

 それは、「自分が怒っていることを、誰かに知ってもらうこと」です。

 声にできない怒りを、誰かに共感してもらえると、すごく心が楽になることはありませんか?

 そう、「相手を簡単に許さないこと」だけでなく、「怒りの気持ちを誰かに知ってもらうこと」も、とても大事だと思うのです。

 このことについては、2018年に放送されて話題になったアニメ『宇宙よりも遠い場所』でも、強いメッセージとして表現されていました。

 

 部活でいじめられて(それを放置されて)今になって謝りに来た人に、友だちが代わりに怒るシーンで次のセリフがありました。

あなたたちは、そのままモヤモヤした気持ちを引きずって生きて行きなよ。

人を傷つけて苦しめたんだよ?

そのくらい抱えて生きて行きなよ。

それが人を傷つけた代償だよ!

私の友だちを傷つけた代償だよ!!

※『宇宙よりも遠い場所』11話より

 このアニメの中では、感動シーンと言われている一つなのですが、実際にもし、自分の友だちにこう言ってもらったら、とても嬉しいですよね!

 人間関係で「生きづらさ」を感じている人は、何とか相手を許そうと、自分の心に嘘をついてまで頑張っているんじゃないでしょうか?

 なので、「相手を簡単に許さないこと」と「怒りの気持ちを誰かに知ってもらうこと」は、「生きづらさ」を拭うためのヒントになるのかもしれないと思うのです。

 

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おわりに

 さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか?

 私のブログの記事の中でも、もっとも感情的に文字を綴った気がします。

 私自身、過去に学生時代にいじめを受けたこともあり、それなりに人間関係に嫌な思い出を持っていたりします。

 また、少し前のブログ記事(詳細は以下リンク参照)でもお話しましたが、今年はパワハラ被害を受け、改めて人との関わりについて考える機会となりました。

 

 

 そんな中で、私は人間関係について「生きづらさ」を感じることが多く、昨今の創作作品を見ていると、「私は簡単に他人を許していたな…」と思い返すようになりました。

 相手を許すこと自体は悪いことではないと思うのですが、たぶん自分の心では許していないのに、怒りを示すことが怖くて、「許すこと」に逃げていたのだと思います。

 私は悩みを一人で抱えがちなので(以前はうつ病になったこともあったので)、今年パワハラ被害を受けた際には、色んな人に話を共有していました。

 その際に、「それはあり得ないよ!おかしいよ!」と、自分以上に本気で怒ってくれた人がたくさんいました。

 今回、「相手を簡単に許さないこと」だけでなく、「怒りの気持ちを誰かに知ってもらうこと」も大事だと言いましたが、私自身はツラい経験をしたものの、自分の気持ちとしても非常に楽になりました。

 本ブログでは、できる限り科学的な根拠に基づき、「生きづらさ」について考察してきました。

 だけれども、人間の心は科学だけでは語れないこともたくさんあると、私は理解しています。

 だからこそ、科学では語ることができない大切なことを言語化できないかと思い、本記事を執筆しました。

 もし、本記事が役に立ったという方が一人でもいらっしゃたら、大変幸いです。

 それでは、今回はこの辺で終えたいと思います。

 また次回も、よろしくお願いいたします!

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プロフィール

 

名前:ぽん乃助

 

社会の荒波に揉まれ、猫の皮を被ることになった繊細な人間。世の人間たちの間では、繊細な気質のことをHSPと謳って色んな情報が溢れる中、猫の穿った目線で処世術のヒントっぽいことを呟く。猫パンチのない、穏やかな世界が好き。箱の中で生死を待つのではなく、箱の外に出ることを選択するシュレーディンガーの猫になりたい。

 

 

 

 

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