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「HSPブーム」はなぜ問題視されたのか?【行動経済学で考察】

私(ぽん乃助)
今回は、「HSPブーム」が問題視された理由を、行動経済学の観点等から考察します。

 

 HSPとは、繊細で敏感な気質の人を指します。(HSPの詳しい解説は、こちらからご覧ください。)

 HSPについては、テレビでも取り上げられるようになり、私がHSPの発信をし始めた2年半前と比べると知名度がかなり高くなりました。

 そして、この状況を「HSPブーム」と揶揄する人も多く見受けられました。

 ただ、この「HSPブーム」について、学者などから問題視する声があがるようになり、主にSNS上などでちょっとした論争が見受けられるようになりました。

 そこで、今回はこの「HSPブーム」について、なぜ問題視されたのか、行動経済学の観点から考察していきたいと思います。

 そして、この考察を踏まえた私のブロガーとしての発信スタンスなどを考えていきたいと思います。

 ぜひ、最後までご覧ください!

(*)このテーマについてはツイキャスの生放送でもお話しました。YouTubeにも切り抜き動画をアップしています!(以下リンク参照)




 

「HSPブーム」の問題点を考察!

(1)「HSP」の学術的認識と一般的認識のズレ

 HSPの認識として、「生まれつき5人に1人いる繊細で敏感な気質」と思う人も多いと思います。

 でも、最新の研究では、この定義も変わってきています。(正しくは、「感受性を3区分した際の高感受性群(30%程度)で環境から影響を受けやすい人」となります。)

 「HSP」といえば、1996年にエレイン・N・アーロン氏が提唱したということで、知っている方も多いことでしょう。

 そして、著書やネットなどをきっかけに、一般の方へも知れ渡るようになりました。(以下構図のイメージです。)

【クリックで画像を拡大できます】

 しかし、アーロン氏の提唱以降、学術的なHSPへ認識はアップデートされていっています。(学術的定義を分かりやすく知りたい方は、日本のHSPの研究者たちが開設したサイト「Japan Sensitivity Research」をご覧ください。)

 ただし、一般の方に知れ渡っているHSPへの認識は、そのアップデートに追いつかず、1996年のエレイン・N・アーロン氏が提唱したときのままの情報でストップしている人も多いことでしょう。(HSPは新しい概念という人も多いですが、1996年に初めて提唱された定義と考えると、新しい概念とも言いづらいのかなと個人的には思ってます。)

【クリックで画像を拡大できます】

 そう、上の画像のとおり、HSPの学術的な認識と一般的な認識がズレていってしまったのです。

 これが、「HSPブーム」が問題視された発端だと私は考えています。

 ただ、学術的な認識と一般的な認識がズレることは、HSPに限らずよくある話です。

 例えば、日本史の鎌倉幕府が成立したのは、「いい国つくろう鎌倉幕府」の語呂が有名なとおり1192年で覚えている人が多いですが、学術的に正しくは1185年に修正されています。

 とはいえ、自分の知識が学術界の最新情報に追いついていないケースも多くあると思います。

 それでは、なぜHSPについては、問題視されたのでしょうか?

 

(2)「HSPブーム」でHSPという言葉の持つ意味が変わってしまった

 さて、冒頭に申し上げたとおり、HSPはテレビなどに取り上げられるなど「HSPブーム」が引き起こされました。

 そして、SNS上のHSP界隈の中でも、インフルエンサ―(SNSでフォロワーがいっぱいいる人、たくさん閲覧されているブロガーなど)が現れるようになりました。

【クリックで画像を拡大できます】

 その結果、上図のとおり、影響力のあるインフルエンサーが、自分の感想を事実のように述べ始める人を見受けるようになりました。

 私も発信者(ブロガー)の立場なのでよくわかるのですが、「~だと思う」よりも「~なんです!」と言い切った方が説得力が生まれるし、他人の目もひけるようになるので、感想を事実のように述べる人が増えるのは当然の摂理だと思っています。

 とはいえ、HSPについて学術的にわかっている事実を超えて、言及する人も増えてきてしまったわけです。

 例えば、SNSでよくみられる「#HSPあるある」はその典型例で、「HSPの人の共通する生きづらい理由」が事実のように広まってしまうわけです。

 人間はネガティビティバイアスと言って、ネガティブな情報に引き込まれやすい傾向があるので、その結果、「私はHSPだからうまくいかないのか…」という認識が一般に広まるようになったと考えています。

【クリックで画像を拡大できます】

 そして、本来は学術的認識と一般的認識を均衡を保つ立場である医者や心理士などの臨床家の“一部”が、一般的認識に肩を持つ形で、この「HSPブーム」に拍車をかけるようになりました。

 本来HSPという概念は、心理学上の概念であるにもかかわらず、書店に並べられている本の著者は医者(非専門家)であることが多いと思います。

 これにはからくりもありますが、日本では「医者」の肩書が強いので、非専門分野であっても説得力があるように感じますし、医者も競争が激しい労働市場なので、HSPという言葉を使って名前を売りたいという事情も背景にあるのではないかと、私は勝手にそう考えています。

【クリックで画像を拡大できます】

 じゃあ、なぜこういうことが起きてしまったかというと、上図のように、HSPという言葉が人の目を引ける言葉になったからです。

 その結果、HSPという言葉の持つ意味が変わってしまったのです。

 私は2年半前にブログやTwitterを通じてHSPについて発信をし始めましたが、当時は「HSPの人がどうすれば生きづらさから脱することができるのか?」といった前向きなテーマを掲げている発信者が多いイメージでした。

 ただ、HSPという言葉が流行ったことにより、HSPという言葉を使って「人気稼ぎ」や「お金稼ぎ」ができるようになったのです。

【クリックで画像を拡大できます】

 実は、行動経済学の観点では、社会貢献や信条といった数字に関わらない「社会規範」と、人気獲得やお金稼ぎといった数字に関わる「市場規範」が混在すると、人間関係がうまくいかなかったり軸がぶれたりするなど、うまくいかないと言われています。

 例えば、恋人や友人に、「現金を渡して対価を求める」なんて行動をしたら、嫌われちゃいますよね?

 それは、恋人や友人には、数字に関わらない「社会規範」としての人間関係を築いているからです。

 ということで、HSP界隈でも、「社会規範」と「市場規範」がごっちゃになる現象が起きているのではないかと思っています。

 元々は、「HSPの人が生きづらさから脱するために情報発信したい!」と思っていた発信者(YouTuber・ブロガー・ツイッタラー)の行動も、「HSPの人のためになる」ことではなく、「HSPの人が言ってほしいこと」を言うようになってしまったのではないでしょうか。

 これが、「HSPブーム」の真の問題点なのではないかと思っています。

 そして、私はこの「HSPブーム」になる前に、HSPという言葉を離れたことがあります。

【クリックで画像を拡大できます】

 それは、HSPと非HSPを2つのグループに分けて、「あの人は本当はHSPじゃない!」などの対立構造を作る人が現れたからです。

 もともとは、HSPという言葉は自分の強さや弱さを知り、自分の人生をどう変えていくかということを考えるきっかけとなるツールという認識を持つ人が多かった気がするのですが、かえってHSPという言葉に自分がうまくいかない理由を押し付けて、現状に依存してしまう人が多くなってきた気がします。

 なので、私が「HSP」という言葉に触れるだけで、「うまくいかないけど現状のままでいいんだ!」と思ってしまう人が増えそうだったので、一時期HSPという言葉を離れていました。

 そして、この「HSPブーム」においても、HSPが持つ意味が変わってしまっていたので、私は「HSP」という言葉を自重するようにしていました。

 

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HSPの生きづらさの正体とは?

(1)HSPの生きづらさの正体

【クリックで画像を拡大できます】

 冒頭に申し上げたとおり、学術的には「HSP=生きづらい」というのは誤りです。

 あくまで、環境の影響を受けやすいということが分かっているだけで、それがどこまで「生きづらさ」につながっているのかということは、定量的に示されているわけではありません。(「生きづらい」という概念も非常に曖昧ですしね。)

 そして、あくまでHSPというのは、他者から認定(診断)されるものではなく、自らがHSPだと自覚する概念です。

 なので、本当に「自分がHSPかどうか?」なんて、確かめる術はないんです。

 ただ、一つ言えるのは、「HSPだと自認している人は、生きづらいと感じている人も多い」ということです。

【クリックで画像を拡大できます】

 その証拠に、Google検索では「HSP」という言葉と一緒に、「対処法」「仕事」「適職」「改善」「生きづらさ」という、悩みに関連するキーワードが多く検索されているからです。

 私が一度ブログで、「HSPという言葉を言い訳にしない方が良い」という主張をしたときに、数は少ないですが何件か批判のコメントが寄せられたことがありました。

 そのコメントの内容としては、「藁をもつかむ思いでHSPという言葉に出会ったのに『言い訳にするな!』なんてひどすぎる」という感情的な内容です。

 私はそのコメントを受けて思ったのです。目に見えないけれど、HSPという言葉の裏に、「悔しい」「苦しい」思いがたくさん詰まっているんだということを。

 

(2)HSPと仕事について

【クリックで画像を拡大できます】

 HSPといえば、悩みを抱えやすいポイントとして、「仕事」を挙げる方が多いです。

 そのため、「HSP」という言葉と一緒に、「適職」について語る著書や発信者が多いです。

 ただ、この「適職」について、かなり以前から疑義を抱いていました。

 例えば、「HSPの適職」として挙げられる具体的な職業として、「人の心や体のケアをする仕事」「動物や自然に関わる仕事」「正確さが求められる仕事」「技術職(特にIT・WEB系)」「クリエイティブな仕事」「他者との交流が少ない仕事」などが挙げられます。

 でも、ここには「本当にこうした適職に就くことができるのか?」という問題がはらんでいます。

 「学歴・キャリアに依存する業種」「労働需要が少ない業種」「実態は営業力が問われる業種」「社内異動によるリスク」など、自分に合っている仕事を見つけてそれをやり続けるというのは、机上の空論も含まれているわけです。

 そして、こうした「適職」について、語っている著書やブログをよく見てみてください。その執筆者は、キャリアに詳しくない人が大半なのではないでしょうか。

 そして、ブロガーの立場から言えることとしては、ブログなどでは「HSPと適職」について、転職サイトのアフィリエイトにリンクさせているケースが多い(≒執筆者自身はキャリアに詳しくない)ように思えます。

 

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おわりに(私がこれからやりたいこと)

 さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか。

 ここまで、HSPのことについて少し批判的に書いてきましたが、そもそも私がブログやTwitterを通じてHSPの方々に発信を始めた理由を改めて考えてみました。

【クリックで画像を拡大できます】

 先刻もお伝えしたとおり、「自分はHSPだ!」と自認する人は、google検索の傾向などを踏まえると、仕事に悩んでいる人が多いのではないかと思っています。

 そして、私自身は「書く」ことが好きで、うつ病で苦しかった経験や学んできた知見をお伝えすることができればやりがいを感じられるのではないかと、ブログを始めるに至りました。

 また、ただの一人のブロガーが言うのはおこがましいのですが、私自身は学生時代、経済学(特にミクロ・労働分野)を専攻してきて、HSPという切り口で仕事に悩む人を減らすことができれば、労働不足や生産性の低下といった労働問題の改善に少しは貢献できるのではないかという思いもありました。

【クリックで画像を拡大できます】

 私は、上の画像のツイートのとおり、TwitterのプロフィールからはHSPという言葉を極力消すようにしました。

 それは、HSPはもともと弱さをどう乗り越えようかという前向きな概念だったのに、今は違う意味を持つようになったからです。

 ただ、今は自分の見解としては「HSPブーム」は去ったと考えており、HSPを前向きに解釈しなおして、皆さんに改めて情報発信をし続けたいと思っています。

 それと、ここ最近、HSPに関して発信を辞めてしまった人が多く見受けられます。

 その原因を考えてみると、前述のとおり、HSPに「お金」や「人気」といった数字が絡むようになったからこそ、続けることが難しくなってしまった人が多いように思えます。

 私が好きな言葉に、「なかったことにしてはいけない」という言葉がありますが、私自身の本音として、これまでHSPに関して発信してきた皆さんの努力を無駄にしたくないという強い思いがあります。

【クリックで画像を拡大できます】

 私がまずできることとしては、HSPという言葉を前向きに解釈しなおすことだと思っています。

 具体的には、上記の画像のとおりですが、まずは、HSPという言葉を「対立を生む言葉」から「同じ悩みを抱える人とつながる言葉」に変えることです。

 私は、「あの人は非HSPだから分かってない」とか、HSPと非HSPを分けて対立構造を生むような意見はもう聞きたくありません。

 そして、HSPという言葉を「生きづらさに安住するための言葉」から「生きづらさから改善に向かうための言葉」に変えたいと思ってます。

 「私はHSPだからうまくいかないんだ」ではなく、「私はHSPのような気質があるからこういう風に生き方を改善すればいいのか!」という、未来へ前向きな方向に向かう意見がたくさん出てくることが理想だと思ってます。

【クリックで画像を拡大できます】

 そして、前述のとおり、HSPの問題点として挙げた「社会規範(社会貢献・信条 等)」と「市場規範(人気稼ぎ・お金稼ぎ 等)」の混合について、まずは私からしっかりと分離して考えたいと思います。

 私がHSPの発信を始めた理由は、まさに「社会規範(社会貢献・信条 等)」ですが、これは貫いていきたいと思います。

 私は当初から、ブログやTwitterで気をつけていたこととして、「感想を事実のように書かない」ということでした。

 先述のとおり、発信者の立場としては、感想を事実のように書いた方が説得力が増すんです。

 だけど、ミスリードを招きたくないので、今後も私はこの点は守っていきたいと思います。

 そして、HSPという言葉が人の目を引ける(人気やお金を獲得できる)言葉になってしまったからこそ、自分を神格化する人も出てきました。

 実際に、HSPの発信をやめてしまった人の中には、こうした人も多い印象です。

 なので、私自身は常に自分自身の中でバランスを取りつつ、常に挑戦者のつもりで引き続き努めていきたいと思っています。

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 そして、「市場規範(人気稼ぎ・お金稼ぎ 等)」の面としては、私自身、今は心理分野とは別の分野のサラリーマンとして働いていますが、心にまつわる仕事に転職することを検討しています。

 あくまでぽん乃助の中の人の話なので、ぽん乃助という名前を使って活動はしないと思います。(もし、ぽん乃助という名前を使って活動することになったら、プロフィールや顔写真は表に出さなきゃいけないと思っています!)

 その第一歩として、まずは「産業カウンセラー」の資格を取りました。

 こう考えてみると、良い話なのか悪い話なのか分かりませんが、私自身もHSPという言葉に人生の方向性を大きく変えさせられたと言っても過言ではありませんね。

【クリックで画像を拡大できます】

 そして、私自身の発信活動としては、今まではソロ活動を中心としてきました。

 それは、私自身はメンタルが強い人間じゃないので、軸がぶれやすいからです。

 だからこそ、自分でしっかりと哲学や信念を守りつつ、事実と経験のバランスを踏まえながら活動を続けていました。

 ただ、あくまで「私」という枠の中の話なので、主観性は完全に排除しきれていません。

 なので、これからはちょっとずつ他の人とも関わりながら、できる限り普遍的で実践的な情報発信ができればと思っています。

 ということで、最後は意思表明になってしまいましたが(笑)、引き続きよろしくお願いします!

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プロフィール

 

こんにちは、ぽん乃助と申します。

 

敏感で繊細なHSPの人にとっての働き方戦略を本気で考えるアラサーの企業戦士です。

 

社会人1年目の時にパワハラを受け、うつ病になってしまい、その時を境にメンタルヘルスや心理学の分野に興味を持ちました。

 

HSPの仕事の悩みや適職、特徴や長所を活かした働き方、疲れやすさの改善や休み方、発達障害や内向型との違い、HSS特有のツラさと生き方戦略など…

 

あらゆる観点から、HSPの人が働きながら「生きづらさ」を残り超えるためのヒントを、本ブログやTwitterを通じて発信しています!

 

そして、2019年12月にVtuberデビューしました!YouTubeチャンネル「ぽん乃助の心理ラボ&ゲーム部」でも心理学動画をアップしていますので、ぜひご覧ください。

 

 

 

 

 

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