HSPの人が職場で生きづらさを理解してもらうための方法とは?
HSPの方は、繊細で敏感な性格で、あらゆる刺激に対して過剰に反応してしまう傾向があります。
そのため、人間関係や責任の重圧など、あらゆる刺激がはびこっている職場では、色んなコトを気にしてしまうため、きっと仕事上の悩みを多く抱えてしまっていますよね?
さて、そんなHSPの方にとっての改善策の一つとして、周囲のメンバーに「自分がHSPだとカミングアウトする」ということが、本などで挙げられています。
それでは、今回は、効果的なカミングアウトの方法をお伝えしたいと思います。
安直に自分がHSPであることをカミングアウトするのはダメ!
まずは、カミングアウトの悪い仕方の例を紹介しますね。
そもそも、自分のことをHSPだとカミングアウトするということが、なぜ生きづらさの克服方法の一つとして挙げられているのでしょうか?
それは、周囲の人が自分のことを繊細・敏感な性格だと認識してくれることで、自分への関わり方や仕事の振られ方について、配慮してくれることを期待しているからです。
でも、残念ながら、HSPは”病気”ではなく、”気質”なのです。
そして、HSP自体の認知度も高くありません。
そのため、自分がHSPだと安直にカミングアウトしたら、以下の反応が返ってくることが安易に想像できます。
このように、カミングアウトしたところで、相手からは突っぱねられてしまうでしょう。
もしかすると、もっと厳しいコトバで反論されることも考えられます。
日本の社会の風潮として、他人のせいにせず、自分の問題は自分で解決することが美徳とされています。
そして、誰だって、自分自身のことがいちばん大事ですから、競争社会の仕事の場では、他人のことを第一に理解してくれる人はほとんどいないのが実情です。
そのため、安直に自分がHSPであることをカミングアウトしたところで、他人から理解してくれることは期待できないということが言えます。
ただし、周囲に伝える内容を工夫すれば、理解してくれる可能性もあります。
それでは、具体的にどのようなことを伝えれば、理解してもらえるのでしょうか?
それを次の項目でお伝えしたいと思います。
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生きづらさを理解してもらうための効果的なカミングアウトの方法は?
(1)自分がHSPであることを「間接的かつ肯定的」に伝えよう
自分がHSPであることを安直にカミングアウトしたところで、他人からの理解が期待できない理由をお伝えしてきました。
では、どのように伝えれば、相手に自分のことを理解してもらうことができるのでしょうか。
これは私の経験上ですが、自分がHSPであることを「間接的かつ肯定的」に伝えることが大事だと考えています。
逆に言えば、先述のカミングアウトの仕方は、「直接的かつ否定的」な伝え方であったため、印象が悪く見えてしまうわけなのです。
実際に比較してみるのが一番早いですね。
■HSPであることを「直接的かつ否定的」に伝える場合の事例(NG例) 「自分はHSPで繊細な性格で、飲み会など大勢の人のいる場が苦手(嫌い)なんですよね…。」 ■HSPであることを「間接的かつ肯定的」に伝える場合の事例(OK例) 「実は、ひとりの時間がすごく好きなんです!」 |
さて、どちらが印象が良いでしょうか?
聞き手の立場に立ってみると、後者(「間接的かつ肯定的」)の方が、印象が良いと思うはずです!
その理由は、「自分は繊細な性格」であるという直接的な表現を避けており、さらには「苦手」「嫌い」といった否定的なコトバを避けているためです。
だけれども、「実は、ひとりの時間がすごく好きなんです!」と聞いたときに、「あ、この人もしかして、繊細な性格なのかも知れない…。」と、自分の性格を相手に想像してもらうことができるのです。
そうすると、相手は嫌悪感を示さずに、自分の性格のことを理解してもらうことができるのです。
他にも、私自身が、実用的だと思った「間接的かつ肯定的」な伝え方を紹介したいと思います。
【HSPにとって実用的な「間接的かつ肯定的」な伝え方】 「実は、ひとりの時間が好きなんですよね!」 「●●のような、一つのコトに集中できる仕事はすごく得意なんですよね!」 「●●のような、静かで雰囲気が良いところが好きなんですよね!」 「●●をするときは、実際に行動する前にじっくりと計画を立てるのが好きなんですよね!」 |
もし、今の仕事に悩んでおり、周囲に理解してもらいたいと思う方は、是非試してみてください!
また、「こういう伝え方も実際に使えたよ!」という意見がございましたら、是非コメント欄に記入いただけますと嬉しいです!
(2)雑談タイム中に何度も伝えよう
次に、カミングアウトの頻度とタイミングです。
先ほど効果的なカミングアウトの方法として紹介した「間接的かつ効果的」な伝え方は、相手に嫌悪感を抱かせないものの、コトバの力自体は、少し弱いです。
そのため、周囲の人には、自然な形で何度もすりこんでいく必要があるのです。
他人に興味を持っている人なんて少ないわけですから、何度もすりこまれることで、やっと自分の性格や趣味嗜好を印象づけることができるんですね。
私の経験上、日々の雑談タイム中に何度も「間接的かつ効果的」に伝えることが、いちばん効果がありました。
例えば、ひとりの時間が好きだということを複数回伝える場合は、「この前も言ったとおり、私はひとりの時間が好きなんですね。」みたいな感じで、雑談の合間に、自然に挟んでいく感じですね。
そのため、一度伝えただけで満足せず、何度も伝えることを心掛けましょう!
そして、雑談タイム中は人の心が緩む瞬間なので、そのチャンスを逃さずに伝えていきましょう!
(3)話す態度を正しく、傾聴姿勢をもって相手との信頼を築こう
これまで、職場で生きづらさを理解してもらうためのカミングアウトの効果的な方法や頻度をお伝えしてきました。
でも、自分のことを理解してもらうための前提としては、周囲のメンバーとしっかりとした信頼関係が構築できているのかということが根底に必要となります。
信頼関係を築くためには、伝える内容だけでなく、態度も大事になってきます。
また、自分のことを理解してもらうためには、相手のことも理解しなければいけません。
そのためには、傾聴姿勢をもって、相手に接することもとても大事なのです。
この点については、以前、ブログの記事にまとめましたので、以下のリンクから是非ご覧ください!
仕事に悩むHSPのあなたは、「伝え方」を鍛えて感受性の高さを「長所」にしよう!
HSPのあなたがコミュ力を高めるための7つの傾聴スキルとは?
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まとめ
・安直に自分がHSPであることをカミングアウトしたところで、他人から生きづらさを理解してくれることは期待できない。 ・そのため、自分がHSPであることをカミングアウトする場合は、「間接的かつ肯定的」に伝える工夫が必要である。 ・そして、日々の雑談タイム中に何度も「間接的かつ効果的」に伝えることも大事である。 ・ただし、自分のことを理解してもらうための前提としては、周囲のメンバーとしっかりとした信頼関係が構築できているのかということが根底に必要であり、そのためには、話す態度を正し、傾聴姿勢をもって相手と接することが大事である。 |
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おわりに
さて、本日の記事はいかがでしたでしょうか?
おそらく、職場における周囲の信頼関係がしっかりとできており、理解し合える人が集まるような環境であれば、自分がHSPであることを安直に伝えても問題はないかもしれません。
ただ、職場の環境がギスギスとしており、自己主張をすること自体が難しいという状況が、多くの実態なのではないでしょうか?
だからこそ、「間接的かつ肯定的」に自分のことを伝える…言い換えると、さりげなく相手に伝えることが実用的だと思い、記事にまとめました。
実際に、私も「間接的かつ肯定的」に自分のことを伝えられるようになったことで、本音を伝えることについても、あまり躊躇しなくなりました。
以前は、職場で自分の性格や趣味のことを伝えることすら、本当に苦手でした。
そのため、今回ご紹介したことは、自分の中ではほんとに効果が絶大でした。
もし、HSPの方で、職場で生きづらさを理解してもらいたいと考えている方は、ぜひ試してみてくださいね!
それでは、今回はこの辺で終えたいと思います。
もし、今回の記事が、悩んでいる方にとって、少しでもお役に立てたのであれば、大変幸いです。
それでは、また次回も、よろしくお願いいたします!
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