仕事で悩んだらカウンセリングを早めに活用すべき2つの理由
HSPとは、生まれつき5人に1人は当てはまる、繊細で敏感な性格の人を指します。(詳しくは、こちらから解説をご覧ください。)
HSPの人は、繊細で敏感な性格がゆえに仕事で悩みを抱えやすいと言われています。
私も、以前はパワハラが原因で、仕事における悩みを抱えており、うつ病を患った経験もありますが、今は回復し、普通に働くことができています。
うつ病で絶望感に満ちていた私が、希望を見出せたこと…それは、カウンセリングを受けていたことが大きかったのではないかと思います。
そこで、今回は私の経験から、HSPの人が仕事で悩みを抱えたら早めにカウンセリングを受けるべき理由をお伝えしたいと思います。
この記事の目次
そもそも、カウンセリングってどんな感じなのか?
(1)カウンセリングの現場で行われることについて
カウンセリングにおいては、たくさんの流派や技法があります。
そのため、カウンセラーによって、アプローチの仕方は千差万別となります。
ただ、私は仕事で悩みを抱え、2人のカウンセラーの先生にお世話になって、共通していたことがありました。
それは、「自分の仕事などで陥りやすい考え方の癖」を一緒に探し出す作業が、前提にあることでした。
本ブログでは繰り返し、お伝えしていますが、人間の性格や意識については、氷山のように自分でも認識しづらい部分が大半を占めていると考えています。
そして、その認識しづらい部分は自分でも変えることが難しいのです。
そのため、生きづらさを感じているのであれば、まずはその原因となっている自分の性格や意識(考え方の癖)に気づき、それを踏まえて、どのように行動するのか・どのような環境で働くべきか…などを考えることが大事なのです。
【上記画像はクリックすると拡大表示されます】
カウンセラーは、対話などを通じて、自分に眠っている考え方の癖を一緒に見つけていくプロであり、それを踏まえてアドバイスをいただく流れとなります。
私が受けたカウンセリングは、いずれも対話が中心で、例えば、次のような会話を通じて、自分の考え方の癖に気づくことができました。
この会話を通じて、自分は人よりも「八方美人・完璧主義」の色が強いということが分かったわけです。
私の場合は、対話のほか、「もし、このように行動したらどうなるのか…?」といった色んなシミュレーションを頭で考えてみたり、自分の体調の変化を日々点数化して記録をしたり…ということも、行っていました。
恐らく、カウンセリングを受けたことがない人は、「自分の悩みは深刻でもない気がするし、受けていいのだろうか?」とか「実際、カウンセリングを受けに行くのが怖い…」という人が多いのではないでしょうか。
でも、カウンセラーの方は、ある意味そういう人たちとの関係性を作るのは上手(その点も含めてプロ)ですので、気にする必要はありません。
私が初めてカウンセリングを受けに行くときは、とても緊張しました。(当時はワラにもすがる思いだったので、何とか足を運ぶことができましたが…。)
でも、実際に行ってみると、案外、自然体でいられる雰囲気があるというのが私の感想でした。
そして、会話しやすいように誘導もしてくれます。
とは言っても、最初の数回は緊張したんですけどね。笑
(2)カウンセリングの申込み方法、費用や通う頻度について
私が経験したのは2パターンありました。
1つめは、病院に併設されているパターンです。
その病院では、医師による問診とカウンセリングがセットで、1回30分あたり、5,000円~7,000円程度でした。
そのため、病院を予約すると同時に、カウンセリングも一緒に予約する形を取れたため、ハードルは低い印象にありました。
値段は決して安いとは言えませんので、私は、1ヶ月に2回程度のペースで通っていました。
もちろん、通うペースは、カウンセラーの先生と一緒に決めることができます。
2つめは、自分の会社が提携しているカウンセラーに相談するパターンです。
勘違いされやすいのは、会社にいる産業医のイメージがありますが、これとは別物です。
会社では、人事政策の一環で、カウンセリングの組織と提携している場合があるのです。
「うちの会社にあるわけないよ…」と思われる方もいるかもしれませんが、中小企業である私の会社でも、掲示板にひっそりと案内があったので、もしかすると、自分が気づいていないだけで、カウンセラーと提携している会社も結構あるのではないかと思います。(会社の人事部門としては、大々的にやりたくないという会社も多いでしょうから…。笑)
私の場合ではありますが、カウンセラーと相談したこと自体も、会社に連絡がいかないような制度になっていました。
また、会社との提携サービスということもあり、私の場合は無料でカウンセリングを受けることができました。
こちらは、1回1時間あたりで、月に2回程度のペースで通っていました。
今回は、カウンセリングの申込み方法などについて、私が経験した2つのパターンを紹介しましたが、最近はインターネットなどから、法人や個人が開設されているカウンセリングルームから申込みをすることもできるようです。
カウンセリングの形態によって、値段やペースも全く違いますので、まずは自分にとってハードルの低い方法を検討するのが良いのではないかと思います。
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HSPの人が仕事で悩んだらカウンセリングを早めに活用すべき2つの理由とは?
(1)精神疾患になってからでは遅いから
仕事で悩みを抱えると、誰かに相談したいという気持ちが湧き出るときがあると思います。
だけど、真面目で責任感が強い傾向にあるHSPの人は、なかなか家族や友だちに言いづらい…ということも多いのではないかと思います。
ましてや、得体の知れないカウンセラーに相談する…というのは、なかなかハードルが高いですよね。
そうこう考えているうちに、「自分の悩み程度は、人に相談するレベルの大きさではないな…。」と言ったように、自分の中で人に相談しない理由を考えてしまうこともあると思います。
でも、私の経験からいうと、悩みは抱えれば抱えていくほど、人に相談ができなくなるのです。
そして、悩みを抱えすぎると、助けを呼ぶ気力すらなくなってしまい、いつの間にか精神疾患を抱えてしまう場合もあるのです。
社会では、目で確認することができない精神疾患は軽視されていますが、自分がうつ病になった経験からすると本当にツラいものであります。
そして、精神疾患は、治すのにはとても時間がかかりますし、治ったとしても再発の可能性がとても高い場合も多いです。
次の図を見てください。
【上記画像はクリックすると拡大表示されます】
少し古いデータになりますが、ここで分かるのは精神障害者の就業率は、どの年齢層であっても低い傾向にあります。
つまりは、精神疾患にかかると、働けなくなってしまう場合も多いのです。
日本には、392万4千人の精神障害者(厚生労働省『平成30年版 障害者白書(全体版)』より)がいる状況です。
考えてみると、すごく大きい数字ですよね…。
きっと、この数の人だけ、悩みを誰にも相談できずに気づいたら精神疾患にかかってしまっていた人も多いのではないかと思います。
だからこそ、家族や友人、そして自分のためにも、早いうちに、相談相手のプロであるカウンセラーに相談することが大事なのです。
「自分の悩みは、人に相談するレベルの大きさではないな…。」と心配する必要は、絶対にありません!
(2)人に相談を求めることは甘えではないから
真面目で責任感が強い傾向にあるHSPの人は、悩みを抱えていても、人に相談することが難しい人も多いと思います。
それは、「自分の問題は、自分で解決しなければいけない」という思いが強く働くからです。
逆に言えば、「人に相談を求めること=甘え」だと考えている人も多いと思います。
ハッキリと断言します。
悩みを抱えているのであれば、人に相談した方が絶対にいいです。
何でかというと、私の経験では、自分が窮地に追い込まれれば追い込まれるほど、誰からも見放されるようになったからです。
これは、家族や友人も例外ではありません。
逆の立場から考えてみても若干想像がつくと思いますが、窮地に追い込まれている人を見たとしたら、あなたは積極的に助けに行きますか?
きっと、自分が助けられる自信や能力がなければ、「巻き込まれたくない」と考える人が多いと思います。
また、人はみんな、それなりに悩みを抱えて生きているので、意外と自分が生きるので必死な人も多いのです。
だからこそ、悩んでいるのであれば、自分で助けを求めなければ、誰も助けてくれません。
そして、自分ひとりで頑張って問題を乗り越えようと思えば思うほど、ドツボにハマる場合もあります。
つまりは、「人に相談を求めること=甘え」ではないのです。
仕事で悩みを抱え、そして相談できる相手がいないのであれば、カウンセリングの門戸を開いてみてはいかがでしょうか?
ちなみに、私は仕事の悩みを誰にも相談できないまま、うつ病になってしまった経験があります。
そのときの気持ちや教訓を以前本ブログの記事にまとめたことがありますので、気になる方は、ぜひ以下のリンクからご覧ください!
HSPの人がうつ病になったときに休職できない3つの理由とは?
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カウンセリングに臨むにあたって大事なことは?
(1)身構える必要はないこと
ひとつめは、カウンセリングにあたって、身構える必要はないということです。
とはいっても、先述のとおり、はじめてカウンセリングを受けたときは、私も緊張にあふれていました。
まぁ、そんな人が大半だと思いますので、カウンセラーも緊張している人を相手にするのはとても慣れている人が多いです。
だから、自分をうまく見せようなんて、決して思う必要はありません。
また、自分の悩みをきちんと言えるようにまとめる…なんて、準備する必要もありません。
悩みの本質を一緒に考えていくというのも、カウンセラーのお仕事です。
だからこそ、「何となくうまくいかないことが続いていて、悩んでいる…」の状態でも構わないので、カウンセリングに臨むにあたっては、身構える必要は一切ないのです。
とはいっても、初めてのカウンセリングにあたっては、緊張してしまうと思いますので、自分だけではなく「そうなるのが当たり前」だと考えてみると、いいかもしれませんね!
(2)カウンセリング中は虚勢を張る必要はないこと
ふたつめは、カウンセリング中は虚勢を張る必要はないということです。
というのも、悩みを抱えやすい人は、自分の悩みをごまかす癖があるからです。
これは、私の経験でもあるのですが、カウンセリングの受け始めは、この癖が直せず、カウンセラー相手にもごまかすというようなことをしていたからです。笑
きっと、カウンセリングを受けたことがある人でも、経験がある人もいるのではないでしょうか?
まぁ、初対面のカウンセラーを相手に、いきなり自分の本心を出すということは難しいですが、カウンセリング中は、虚勢を張る必要は全くありません。
先述のとおり、悩んでいることを人に相談することは甘えでも何でもありませんので、ツラいことを正直に話すことも大事だと思います。
とはいえ、答えたくないことがあれば、「答えたくない」と言ってもいいのです。
虚勢を張らず、自然体で相談することが、悩みを解決するためには、何よりも大事なのです。
(3)カウンセラーとの相性が合わなければ変えても良いこと
みっつめは、カウンセラーとの相性が合わなければ変えても良いということです。
美容師を考えてもらうとわかりやすいと思いますが、評判の良い美容師であったとしても、自分にとっては合わないこともあります。
これは、カウンセラーも同じことであり、いくら凄腕の方でも相性が合わない人もいるのです。
2~3回程度カウンセリングを受けると、「なんとなく相性が合わないな…」と思っても、カウンセラーの先生に悪いと思って、ズルズルと関係を続けてしまうパターンも少なくないんですよね。
まぁ、これは私も経験しているんですけどね。笑
ただ、相性が合わないまま、関係性を続けるのは、自分だけではなく、カウンセラーの先生にとっても不幸な結果を招きかねません。
というのも、カウンセラーの立場としては、クライアント(お客さん)と相性が合わないと思っても、拒むことはしづらいからです。
だからこそ、相性が合わないと思ったらカウンセラーを変えるということは、全く悪いことではないのです。
これは、カウンセラーの先生だって承知していることです。
だけど、一つだけマナーを守ってほしいことがあります。
カウンセラーの先生を変える場合は、今のカウンセラーにひと言お伝えすることです。(直接言いづらかったら、メールで伝えるということでもOKです。)
というのも、音信不通のまま来なくなってしまうと、カウンセラーの先生が心配をしてしまうからです。
その点だけ守れば、カウンセラーを変えることは、気を遣い過ぎずにしてもいいのです!
(4)悩みを乗り越えられるかどうかは自分次第だということ
これが一番大事なことなのですが、最終的に悩みを乗り越えられるかどうかは自分次第だと言うことです。
カウンセリングでは、悩みの根本的な原因を探って、具体的な行動に向けてのアドバイスなどをもらうこととなります。
だけれども、これは当然ですが、カウンセラーの方が、直接的に悩みの解決に動いてくれるわけではありません。
最終的に自分が行動をしなければ、悩みを解決することはできないということです。
勉強をイメージしていただきたいのですが、学校や学習塾の授業を受けに行くだけでは、学力は上がりません。
大事なのは、自分ひとりの時間に、いかに勉強をするかが、学力向上の鍵になります。
これはカウンセリングの現場でも同じで、カウンセラーができることは、サポートに過ぎません。(これがあるのと、ないのとでは全く違うんですけどね!)
カウンセラーから、宿題をもらうことがありますが、信じて行動に移さないと現状の打破につながりません。
また、一度行動するだけではなく、続けて行動しないと結果にはつながりません。
最終的に、現状を打破できるかどうかは、自分次第だということです。
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まとめ
・カウンセリングのイメージは、次のとおり!(カウンセリングの未経験者の方へ)
・HSPの人が仕事で悩んだらカウンセリングを早めに活用すべき2つの理由は、次のとおり!
・カウンセリングに臨むにあたって大事なことは、次のとおり!
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おわりに
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか?
今回は、私がもっとカウンセリングを早く活用していれば良かったという思いから、記事としてまとめました。
さて、とあるブログで面白い考察を出されている方もいて、日本人の心理カウンセリング利用率はアメリカ人の1/40なのではないかという記事を見ました。
これには、色々と理由があって、アメリカでは保険制度などにより費用的にカウンセリングサービスが受けられやすかったり、カウンセラーの基本給与が高かったりと、カウンセリングの効果が社会として十分に認められています。
ただ、私はそれ以上に、「他人に相談する」ということが、日本よりもしやすい風潮にあるからなのではないかと思います。
何となく、日本には、「自分ひとりで悩みを乗り越えることが美徳」という精神があるようにも思えます。
だからこそ、カウンセリングがサービスとして、もっと日本で広まればいいなぁ…という思いがあります。
実は、私はカウンセリングを経験する前は、何となく胡散臭いイメージがありました。
これにも理由があって、日本では民間のカウンセラー資格が乱立しており、比較的短時間の勉強で、「カウンセラー」を名乗ることができる状況です。
そのため、怪しいカウンセラーがいたり、カウンセラー間の能力の差が大きかったりという問題があることも事実です。
ただし、繰り返しになりますが、私はうつ病になった身として、精神疾患になる前に誰かに助けを求めるということが何よりも大事だと思っています。
カウンセリングがもっと活用しやすく、ひいては他人に相談することが甘えではないという風潮が、広がっていくといいのかな…と考えています。
いま、仕事の悩みをひとりで抱えている方は、他人に相談してみてはいかがでしょうか?
すぐに、答えは出ないかもしれませんが、きっと今まで以上に、悩みを打破するヒントは得られると思います!
それでは、今回はこの辺で終えたいと思います。
もし、悩んでいる方にとって、少しでもお役に立てたのであれば、大変幸いです。
それでは、また次回も、よろしくお願いいたします!
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