自分らしく生きたいHSPの人が目指すべき創造的な働き方
HSPとは、生まれつき5人に1人は当てはまる、繊細で敏感な性格の人を指します。(詳しくは、こちらから解説をご覧ください。)
HSPの人は、繊細で敏感な性格がゆえに、「いつも、仕事で他人に振り回されて困っている…」という悩みを抱えやすいといわれています。
そのため、「どのような仕事が向いているのか?」ということについては、大きな課題とされてきました。
一般論として、HSPの人は感覚に優れるため、「クリエイティブな働き方」に向いているといわれています。
一方で、「クリエイティブな働き方」は、これまではデザイナーなどの一部の人に限られるものであったため、手に届きにくい仕事でした。
しかし、今、経済低迷・AIの進化・人手不足といった、労働界ではこれまでの働き方が通用しなくなってきており、どのような職場でもイノベーティブ(革新的)が求められています。
まさに、「クリエイティブな働き方」が求められており、HSPにとってはチャンスなのかもしれません。
とはいえ、一体「クリエイティブな働き方」とは何か分からないと、目指しようがないですよね…。
ということで、今回は、自分らしく生きたいHSPの人が目指すべき「クリエイティブな働き方」について、考察します。
なお、今回の記事執筆にあたっては、佐宗邦威氏の著書『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』も一部参考にしております。
HSPの人が仕事で自分らしさを感じづらい理由とは?
(1)HSPの人は他人との境界線が薄いから
HSPの人は、他人との境界線が薄いといわれています。
そして、繊細で敏感な性格であるため、他人に対して過度に遠慮してしまう場面が多々あることでしょう。
そのため、「自分らしさ」を出せなくなってしまい、いつの間にか「自分らしさ」を忘れてしまっているのかもしれません。
特に、他人に気を遣わなければいけない仕事の現場では、「自分らしさ」を感じづらく、それが生きづらさにつながっているのではないかと思っています。
しかも、最近はネット文化の波に押され、人々の「自分らしさ」が欠如の一途をたどっています。
著書には、次のとおり書かれています。
ふつうに生きていると、僕たちの脳はずっと「他人モード」になっており、「自分がどう感じるか」よりも、「どうすれば他人が満足するか」ばかりを考えている。
(中略)
大きなネットワークのなかで生きる僕らの日々は、「他人モード」で占められている。何気ないソーシャルメディアの投稿をするときですら、「どうすればフォロワーたちを喜ばせ、『いいね!』を押してもらえるか」をつい考えている。
(中略)
「他人モード」に由来する停滞感は、ネット時代に生きる僕たちの「生活習慣病」と言ってもいいだろう。
引用:佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
そう、現代に生きる人は、リアルの波にもネットの波にも押され、他人のことを考える時間ばかりになっており、自分の本当にやりたいことを見失っている人が多いのではないのかと思います。
だからこそ、経済的に豊かだと言われる日本でも、世界の幸福度ランキングが低い(2019年は58位で、先進国の中では最悪クラス)といわれているのではないかと思います。
いわゆる「自己肯定感」というコトバが、心理学界隈で流行っているのも、これが一因だと考えています。
いずれにしても、HSPの人は他人との境界線が薄いという気質もあり、今を生きるにあたっては、自分らしさを感じづらい環境に置かれているといわざるを得ません。
なお、以前に、自己肯定感を高められるマインドフルネス瞑想のメソッドを、本ブログ記事にまとめたことがありますので、気になる方は、ぜひ以下のリンクからご覧ください!
HSPの人が手軽に自己肯定感を高められるマインドフルネス瞑想とは?
(2)日本の保守的な社風の会社は個人のアイデアを大事にしないから
さて、日本の多くを占める保守的な社風の会社では、人を文化に染めて、組織一丸で仕事をすることで成長してきました。
ある意味、個人のアイデアは効率性を阻害するものでしかないと見なされていたため、没個性化の一途をたどったわけです。
でも、日本社会の事情が変わってきました。
三菱総研のレポートでは、次のことが言われています。
労働力人口の減少や資本ストックの伸び鈍化を背景に、2030年にかけて日本経済の潜在成長率は自然体では0%程度(2017年は0.7%)へ低下する。GDP ギャップの改善を背景にデフレ脱却へ向かうが、高齢化の進展により財政状況は一段と厳しさを増し、財政赤字の悪化と債務残高の拡大を見込む。
このレポートからも分かるとおり、日本は人手不足と経済低迷に悩まされており、今後の見通しは更に悪化する展望にあります。
そのため、苦境に追い込まれている会社が、多くなってきています。
そして、労働者の立場としても、仕事が増える一方にもかかわらず、「働き方改革」の旗の下に労働時間を減らすことが求められています。
このレポートでは、経済再生に向けたポイントの一つとして、「イノベーションで社会を変革する」ことが挙げられています。
恐らく、「イノベーションを起こすために、何かを変えなければいけない…」という雰囲気が、何となく生まれている会社も多いことでしょう。
でも、日本の多くを占める保守的な社風の会社では、雰囲気だけが先行し、具体的なアイデアは形作られていないのではないでしょうか。
著書では、次のとおり書かれています。
たいていの会社のなかには、もともと「ビジョンを描くキャンバス」が場として用意されていないことが多い。だから、新しいビジョンが生まれてこないのは、あたりまえのことだ。
引用:佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
そもそも、個人のアイデアを大事にしてこなかった会社には、アイデアを仕事につなげるためのノウハウがあるわけがないので、この社会の変革の波に対応することが難しい状況にあるということが言えると思います。
そして、日本の多くを占める保守的な社風の会社が危機にさらされている理由は、日本経済の低迷だけではありません。
著書では、次のとおり書かれています。
PDCAに基づく学習が有効な領域、ある程度の手順が決まっていて自動化が可能な分野は、今後、ロボットや人工知能による代替が進んでいく。
さらに、もう1つの危機が、世の中の見通しがつきづらくなったということだ。
引用(一部加筆):佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
そう、つまりは、これまでの私たちの仕事がAIに取られる可能性も生まれてきているし、世の中の安定性も失われつつあるということです。
何はともあれ、日本の多くを占める保守的な社風の会社は、個人のアイデアを大事にしてこなかったし、危機が迫ってきている今でも変革ができていないため、私たちが仕事で自分らしさを感じづらい状況にあると言えるわけです。
なお、以前に本ブログ記事にて、HSPの人が保守的な社風の会社が合わない理由をブログ記事にまとめたことがありますので、気になる方は、ぜひ以下のリンクからご覧ください!
HSPの人が保守的な社風の会社が合わない4つの理由とは?著書『残業学』から学ぶ残業の本質的な問題も
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HSPの人が目指すべきクリエイティブな働き方とは?
(1)HSPの人の仕事で自分らしさを感じるためには?
さて、HSPの特性(内面の要因)と日本の古くからの労働環境(外部の要因)の2つの側面から、HSPの人が仕事で「自分らしさ」を感じられない理由を考えてきました。
これを打破する方法は、たった一つです。
自分らしさを感じられるように、働き方を自ら変える必要があると言うことです。
この一つのアプローチとして考えられるのが、長所を活かすということです。
私はHSPの人の仕事における長所は、「深く考えられる思考」と「感性に優れている」ということにあると考えております。
つまりは、論理的な考え方も適応することができるし、直感的な考え方にも適応できることだと思っています。
とはいえ、「論理」と「直感」は、相反するものだと考えられることが多いです。
特に、「直感」に関しては、定量的な尺度で測ることができないため、ビジネスの場では敬遠される傾向にあります。
しかし、従来の働き方に疑義が生まれている今、誰もが「クリエイティブ」を求められる時代になっているのではないかと思います。
そのため、水面下では新しい思考法が生まれており、「論理」と「直感」を共存する働き方をされている人もいらっしゃいます。
この「論理」と「直感」を共存する働き方こそが、HSPにとって、誰にも振り回されずに、自分らしさを感じられるクリエイティブな働き方なのではないかと考えています。
それでは、その働き方について、具体的にお伝えしていきたいと思います。
なお、仕事で自分らしさを感じるために、今回は長所を活かすというアプローチで考察しておりますが、好きなことを仕事にするというアプローチも考えられると思っています。
以前に、好きなことを仕事にするための戦略について、本ブログ記事にまとめたことがありますので、気になる方は、ぜひ以下のリンクからご覧ください!
HSPの人が好きなことを仕事にするための戦略とは?自分に合う働き方診断も
(2)HSPの人が目指すべきクリエイティブな働き方とは?
さて、著書によると、働き方は4つに分けることができるといわれています。
それが分かるのが、次の図となります。
【上記画像はクリックすると拡大表示されます】
著書では、図で言うと左上のビジョン思考を「険しい山々に囲まれた山岳地帯」と表現しており、仕事で自分らしさを感じるためには、ここを目指すべきだと述べられています。
【ビジョン思考を目指すべき理由】
ここ(ビジョン思考)は険しい山々に囲まれた山岳地帯である。無数と言っていいほどたくさんの山があり、それぞれの人が自分のビジョンを追い求めて山を登っている。彼らが上っているのは舗装されていない獣道で、途中で道が途切れていたり、ものすごい急勾配になっていたりしているようだ。
ほとんどの登山者たちは一人だが、なぜか誰もが楽しそうで、いきいきとした表情で登山を続けている。なかには、到底一人では登れなさそうな途方もない山(ビジョン)を見つけて、それに挑んでいる人もいる。起業家や経営者、フリーランス、アーティスト、アスリート、研究者、宗教家、政治家といった人たちだ。
(中略)
山を登る人たちに共通しているのは、みんな「他人の目」を気にしていないことだ。周囲の景色を楽しみながら「自分モード」の思考に没頭し、ひたすら目の前の道を一歩一歩、踏みしめている。
僕たちが目指すべきなのは、この大地(ビジョン思考)なのではないか。
引用(一部加筆):佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
それでは、逆に、他の3つの働き方である「カイゼン思考(PDCAによる効率化を目指す)」「戦略思考(論理に基づき勝利を追い求める)」「デザイン思考(創造的問題解決)」を見ていくことにしましょう。
まずは、表で言うと、右下にあたる「カイゼン思考」を見ることとしましょう。
ここの働き方は、問題意識というものが前提にあり、今まで組織にためてきたノウハウを活かして、1→∞に育てていこうという働き方です。
日本で多くを占める保守的な社風の会社が、ここの働き方に当てはまります。
ただし、ここの働き方は、先ほども説明したとおり、危機にさらされており、「働き方改革」に代表されるとおり、働き方の転換が求められています。
一方で、その危機感がありつつも、「クリエイティブ」を容認することができない雰囲気が蔓延しているということになります。
次に、表で言うと、左下にある「戦略思考」を見ていくこととします。
ここの働き方は、マーケティング手法などに基づき、数字やデータを踏まえて戦略を組み、ライバルを出し抜き新たな領土を拡大していくというものです。
ある意味、一番イメージしやすいのは、いわゆるベンチャー企業の働き方だと思っています。
一方で、ここの働き方にもデメリットがあると、著書では述べられています。
【戦略思考のデメリット】
数字やデータに基づいた意志決定を繰り返すうちに、明確なエビデンスなしには何も決められない風土が蔓延する。
(中略)
この「荒野」(働き方)における弊害として、もう1つ忘れてはいけないものがある。シンプルに言えば、個人が「疲弊」してしまうことだ。結果がすべてだとされるこの大地では、自分があげた成果が「職位」「年収」「転職」などのキャリアアップにかなりわかりやすく反映される。
引用(一部加筆):佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
自由度を持って働けるという意味では良さそうですが、ただでさえ疲れやすい体質のHSPが、この働き方を目指すのは厳しそうですね。
次に表で言うと、「デザイン思考」を見ていくこととします。
この働き方は、アーティストやデザイナーといった、ある意味これまで「クリエイティブ」と言われていたところだと考えています。
0→1を創造する働き方という意味では、「クリエイティブ」な働き方といっても間違いではありません。
だけれども、ここの働き方も、自分らしさを感じるという意味では、問題があるのです。
著書では次のとおり、書かれています。
【デザイン思考のデメリット】
しかしながら当然、この地にも「先住民」はいる。デザインや美術に関する素養を持ったデザイナーやクリエーターたちだ。大地の一角にはきらびやかな塔が建っており、一部の人にしか立ち入りが許可されていないようだ。要するに、「センスがない人はお断り」というわけである。
(中略)
問題はこれだけではない。
(中略)
作り手の個性や世界観の表現が制限されてしまうことでもある。「みんなでつくる」以上、「自分一人でつくる」ときよりも「自分らしさ」が失われるのは、当然と言えば当然だ。デザイン思考を忠実に実行すると、どうしても「他人モード」に偏りがちなのである。
引用(一部加筆):佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
さて、この働き方は、0→1を作るという意味では、「クリエイティブ」な働き方と言えます。
だけれども、一握りの人しか仕事を得ることができなかったり、他人の意向に振り回されやすい仕事という意味では、自分らしさを感じづらい働き方だと考えられます。
そのため、自分らしく生きたいHSPの人が目指すべきクリエイティブな働き方は、左上の「ビジョン思考」といえるわけです。
0→1を作るという意味では、自分の直感と論理を両方ともフル活用したオリジナリティを発揮することができます。
さらには、一人で高みを目指せるという意味では、他人に振り回されずに自分らしさを感じて働くことができるのではないかと思います。
勝手な分析ですが、テレビやWEBでよく見る林修さんや堀江貴文さんといった方々は、この「ビジョン思考」に属していると考えており、他人に振り回されずに自らやりたいことに向かって、楽しそうに高みを目指している感じがします。
なんとなく、こういう人たちを見ていると遠い存在でありながらも、羨ましいと思いませんか?
それでは、「ビジョン思考」という働き方を実現するために、どのような能力が必要なのかということを、次に説明していきます。
(3)クリエイティブな働き方をするために必要な能力とは?
さて、HSPの人は、自分らしさを感じられるようなクリエイティブな働き方である「ビジョン思考」を目指すべきなのではないかというお話をしてきました。
それでは、この働き方に必要な能力とは何なのでしょうか。
著書では次のとおり、必要な4つの能力について、次のとおり図解されています。
逆に、仕事で自分らしさを感じられない理由は、この4つの能力に照らし合わせ、次のとおり述べられています。
【仕事で自分らしさを感じられない理由】
①妄想:内発的動機が足りない
何が「やりたいこと」で何が「やりたくないこと」なのか、「なぜ」自分がそれをやっているのかすら、よくわからなくなっている人もいるだろう。そういう状況では、そもそも「自分モード」で考えたくなるモチベーション、内発的な動機が生まれようがない。
②知覚:インプットの幅が狭い
何もしないまま「知りたい情報」だけが流れ込んでくる状態を作るのは、さほど難しいことではない。しかし、そうしたフィルタを通じて届くのは、「あなたと似た誰か」が欲した情報でしかない。逆説的に響くかもしれないが、「あなたのためにカスタマイズされた情報」に触れれば触れるほど、あなたの頭のなかは「ほかの誰か」と同一化していくのだ。
③組替:独自性が足りない
たとえばSNSの世界では、他者評価を可視化する「いいね!」のような機能がある。すると、どうしても人々の投稿は、他人から賞賛を得やすいものばかりに偏り、似たようなポストばかりが世の中に溢れることになる。シェアやリツイートが手軽にできてしまうからこそ、インプットした情報にどのような加工を施すかについて、考えるタイミングがなくなっているのである。
④表現:アウトプットが足りない
学んだことを外部化する機会がないため、いつまで経っても「その人なりの視点」が生まれてこない。学びを他者に伝えたり、展示・発表したりする場が欠落しているのだ。
引用(一部改変):佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
さて、これを見て、ふと自分の生活と重ね合わせた方もいるのではないでしょうか?
きっと、ここまで読んできた人は、「①妄想」「②知覚」「③組替」「④表現」の力が欠如していると、仕事で「自分らしさ」を感じられない理由がよくわかると思います。
逆に、「①妄想」「②知覚」「③組替」「④表現」が優れていると、自分らしさを仕事が感じられるということがイメージできると思います。
それでは、この力を鍛えていくためには何が必要なのでしょうか。
それは、時間的猶予を作ることです。
著書では次のとおり、書かれています。
「余裕ができたら、やってみよう」ではなく、まず先回りして余白をつくるのである。
(中略)
僕たちの仕事時間は「やるべきこと」で溢れていくからこそ、「何もしない状態=余白」を作る方法にはそれだけの価値があるのだ。
引用:佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
仕事が忙しい人はもちろんのこと、スマホの普及により、幸か不幸か私たちは休暇の時もスマホを眺めている時間が増えています。
そのため、現代人の弊害として、生活に「余白」が生まれなくなっているのが事実なのです。
「余白」は生まれるものであると考えられがちだが、「余白」は積極的に作っていかないと、いつまで経っても「余白」が無い生活になってしまうということです。
自慢する気持ちは一切無いのですが、私は、割と多忙な部類に入る仕事をしています。
だけれども、仕事の中で、一人で休憩したり、アイデアを練ったりする時間があります。
それは、自ら、その時間を作っているからです。勝手に生まれているわけではありません。
また、ありがたいことに、こう仰っていただけることもあります。
それは、仕事終わりや休日に、喫茶店に足を運び、余白を作る習慣を作っているからです。
私も、「①妄想」「②知覚」「③組替」「④表現」すべての能力に長けているわけではありませんが、「余白」を作って、自由に考えて発信する時間を日々の生活の中に作ったことにより、これらの能力をだいぶ高めることができたのではないかと思います。
また、自分には、「創造的」なセンスが絶望的に無い…と考えている人もいることでしょう。
私も何を隠そう、芸術的センスは壊滅的です。
何を隠そう、私は小学校や中学校の時の美術の授業は5段階評価のうち、「3」以上を取ったことがないくらいセンスがないです。
だけれども、これも手を動かしていくうちに、人に見せられるレベルまでは成長できます。
著書では次のとおり書かれています。
「絵や工作が苦手」「発想センスがない」というのは、学校教育やビジネスの現場を通じて刷り込まれた認知的歪みかもしれない。そもそも僕たちは、直感を磨くための教育や訓練を受けていない。
これは裏を返せば、感性や直感に関わる能力には、まだまだ大きな伸び代があるかもしれないということだ。
引用:佐宗邦威(2019)『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』ダイヤモンド社
私は今、「論理」というものが最重要視される仕事に就いています。
恐らく、多くの会社では、「直感」ではなく、「論理」を重要視しているのではないでしょうか。
それは、「直感」は定量的にはかれるものではなく、「論理」は定量的にはかれるものだからです。
だけれども、壊滅的にデザインのセンスが無かった私が、本ブログの運営をはじめ、自らデザインの勉強をしたことで、今では会社の中では、ありがたいことに「あの視覚的に見やすい資料は、ぽん乃助さん(本ブログ主の私)の作ったものだな」と言われるようになり、仕事の一つの武器として戦えています。
じゃあ長期間にわたる訓練を経たかというとそういうわけではなく、ワークショップに数回参加した程度です。
それでは、なぜ戦えているのかというと、誰も仕事につながるとも思わず、勉強しようとしないからです。
競争相手がいないので、ちょっとできるだけでも有り難がられるわけです。
経済低迷下にあるこの社会では、これまでの働き方では通用しなくなり、今後は「直感」と「論理」の両方を使う「クリエイティブな働き方」が、必要とされると思います。
HSPの皆さんは、先述の理由のとおり、「直感」と「論理」の両面に優れていると思います。
一足先に、こういう働き方を目指してみませんか?
なお、長くなってしまったので、自分らしさを感じられるようなクリエイティブな働き方である「ビジョン思考」に必要な能力を鍛えるための具体的なメソッドは、今度ブログ記事にしたいと思います。
逆に「論理」を鍛えてみたいという人は、本ブログの記事に論理力向上のための方法をまとめたことがありますので、ぜひ、以下のリンクからご覧いただければと思います。
HSPの人が理詰めな人に対抗するためのロジカルシンキングのトレーニング方法とは?
また、仕事の時間の中で「余白」を作りたい人は、マルチタスクをうまくこなすためのtodolistの作り方(使い方)を以前に、本ブログ記事にまとめたことがありますので、こちらも是非、以下のリンクからご覧いただければと思います。
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まとめ
・HSPの人が仕事で自分らしさを感じづらい理由は、次のとおり!
・HSPの人が目指すべきクリエイティブな働き方は、次のとおり!
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おわりに
さて、今回の記事はいかがでしたでしょうか。
HSPの人は、仕事で悩みを抱えやすいと言われています。
そのため、私は、HSPの人に合った働き方は何なのだろう…とずっと考えていました。
色々な本を読んできましたが、最近大きなヒントにつながった本が、佐宗邦威氏の著書『直感と論理をつなぐ思考法――VISION DRIVEN』でした。
日本社会では、経済低迷が続くことや少子高齢化によって労働人口が減ることなどにより、暗い未来が予想されています。
そのため、労働界では「働き方改革」と叫ばれており、これまでの働き方を変える方向に社会が動いています。
でも、人々は、どのように働き方を変えれば良いのか分からない…そんな状態に、陥っているのではないかと思っています。
この社会の動きを踏まえつつ、HSPが「自分らしさ」を感じられる働き方は何だろう…と模索していたときに出会ったのがこの本でした。
非常にワクワクしながら読めますし、具体的にどのように創造的な能力を鍛えれば良いのかということが細かく書かれていますので、「クリエイティブ」な働き方は自分に関係ない人ほど、是非読んでみていただきたい本です。
今回紹介した、「直感」と「論理」をつなぐ働き方は、まさにHSPの長所を活かしつつ、社会で求められている「クリエイティブ」を発揮できるような革新的な働き方なのではないかと思います。
これまでも、HSPの方々と対談を通じて、「HSPにとっての適職」を模索してきましたが、今後はこのような働き方を体現されている方々に、お話をお伺いしていければなと思っています。
これまで実施してきた対談は、本ブログ記事にまとめておりますので、気になる方はぜひ、以下のリンクからご覧ください!
【HSP対談vol.1】繊細な性格のHSPの人が向いている仕事や職場の特徴とは?上手な退職の仕方も
そして、私が目指すところは、私自身がそのような働き方を体現して、皆さまに伝えることだと思っています。
これからも、「HSPにとっての適職」を追い求めたいと思います。
また、今回の続編(自分らしさを感じられるようなクリエイティブな働き方に必要な能力を鍛えるためのメソッド)は、追ってブログ記事にしたいと思いますので、こちらも楽しみにしてください!
それでは、今回はこの辺で終えたいと思います。
もし、悩んでいる方にとって、少しでもお役に立てたのであれば、大変幸いです。
それでは、また次回も、よろしくお願いいたします!
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